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匿名性と再構築の美学を纏う唯一無二のブランド:メゾンマルジェラ(Maison Margiela)の歴史と押さえておきたい名品達



皆さん、こんにちは!ファッションが大好きなあなたへ。

こんにちは!今回は、ファッション界の異端児であり、ファッション好きなら一度は耳にしたことがあるであろうMaison Margiela(メゾン マルジェラ)について、その奥深い魅力に迫りたいと思います。

マルジェラは、既成概念を覆す独創的なデザインと職人的な技術、そしてブランドの持つ“匿名性”が、ファッション界に唯一無二の存在感を放っています。

ファッション界に多大な影響を与えてきたブランドなのです。
今回は、メゾン マルジェラの魅力や特徴について深掘りしていきます!

Table of Contents

Maison Margiela(メゾン マルジェラ)ってどんなブランド?

メゾン マルジェラは、1988年にベルギー出身のデザイナー、マルタン・マルジェラが設立したフランスのファッションブランド。
ブランドの最大の特徴は、「既存のファッションの概念を覆すようなデザインアプローチ」。
例えば…
タグなし(白ステッチのみ)の服 → ブランドロゴをあえて見せないスタイル
足袋(タビ)ブーツ → 日本の伝統文化をハイファッションに落とし込む
再構築&脱構築(デコンストラクション) → 古着を解体・再構築したアイテム
このように、「普通なら考えられないようなデザイン」を生み出し続けるのが、メゾン マルジェラなのです。

デザイナー マルタン・マルジェラ、その魅力的な歴史を紐解く

ファッション界において“伝説”とも称されるデザイナー、マルタン・マルジェラ
「デザイナー自身が顔を出さない」「ブランド名を前面に出さない」といった
匿名性を重視した姿勢が、彼のブランド“メゾン マルジェラ”の美学として受け継がれています。

1.1957年|ベルギーで生まれる

マルタン・マルジェラは1957年4月9日、ベルギー・ヘンクで誕生

幼少期からファッションに興味を持ち、特に1960年代のクチュールデザインに強い影響を受けたといわれています。

2.1979年|アントワープ王立芸術アカデミー卒業

ベルギーが誇る名門美術学校、アントワープ王立芸術アカデミーに進学。

この学校からは後に「アントワープ・シックス」と呼ばれるベルギー出身の有名デザイナーデザイナー集団(ドリス・ヴァン・ノッテン、アン・ドゥムルメステールなど)が登場しましたが、マルジェラもまたその才能を評価されていました。

しかし、同時期に活躍していたことから「アントワープ・シックスと並ぶ存在」として語られることも多いです。

3.1984年~1987年|ジャン=ポール・ゴルチエのアシスタントに

卒業後、マルジェラは当時のファッション界のカリスマ、ジャン=ポール・ゴルチエのアシスタントデザイナーとしてキャリアをスタート。

ゴルチエの影響で、クラシカルなテクニックと前衛的な発想のバランスを学びます。
しかし、マルジェラのクリエイションはゴルチエとは真逆。
ゴージャスで派手なデザインではなく、ミニマルで知的なアプローチを好みました。

4.1988年|自身のブランド「メゾン マルタン マルジェラ」設立

パリで「メゾン マルタン マルジェラ(現・メゾン マルジェラ)」を設立

翌年の1989年春夏コレクションでパリ・コレクションにデビューし、ファッション界に衝撃を与えます。
特に、このデビューコレクションでは、「あえて未完成のように見せるデザイン」が話題となり、
それまでのファッションの常識を覆す存在となりました。

5.2009年|ブランドを去る

2009年、マルジェラは突如として自身のブランドから退任。
表向きの理由は「デザイナーとしての情熱を失った」こととされていますが、
実際にはブランドの商業化が進み、自身の理想と乖離していったことが原因とも言われています。
その後、メゾン マルジェラのクリエイティブ・ディレクターには、ディオール出身のジョン・ガリアーノが就任し、新たな時代へと移行しました。

Maison Margiela(メゾン マルジェラ)特徴と魅力

① ブランドロゴを排した“匿名性を重視するブランドイメージ”

マルジェラは、デザイナーの名前を前面に出しません
服にはブランド名がプリントされたタグがありません。その代わりに、服の内側に4本の白いステッチが入っているだけ。
デザイナーの名前やブランドのイメージに左右されず、「ブランドではなく、洋服そのものを評価してほしい」というメッセージが込められています。
この匿名性の美学こそが、マルジェラを特別な存在にしています。

② 既成概念を覆すデザインと再構築(デコンストラクション)デザイン

アシンメトリーなデザイン、未完成なディテール、リメイクや再構築など、既成概念を覆す独創的なデザインが特徴です。
特に「既存の服を解体し、新たに組み立てる」デザイン手法を得意としています。

ジャケットの裏地を表に出したコート

古着の端切れをパッチワークで再構築したシャツ

裏返しのまま仕立てられたアイテム

こうした「未完成のようで完成された」デザインこそ、マルジェラの真骨頂。

メゾン マルジェラのライン一覧|数字で分かるコレクションの特徴

メゾン マルジェラのライン一覧(番号別)

メゾン マルジェラのアイテムには、「0~23」の数字タグが付いているのを知っていますか?
この数字こそが、どのライン(コレクション)に属するアイテムなのかを示すコードなんです!
それでは分かりやすく解説していきます。

番号別
0 – 完全ハンドメイドの最高級ライン。フォルムをつくり直した女性のための服
1 – 0と同様にハンドメイドのオートクチュールライン・女性のためのコレクション(ラベルは無地で白)
4 – 女性のためのワードローブ(毎シーズン新作が出るプレタポルテ(既製服))
6– 「MM6 Maison Margiela」(現:MM6):女性のためのカジュアルライン。
8 – アイウェア(眼鏡)のコレクション
10 – 男性のためのコレクション(毎シーズン新作が出るプレタポルテ(既製服))
14 – 10と似ているが、より「普遍的で定番」なアイテム(ベーシックなスーツやシャツ)が中心
22 –マルジェラのシューズ全般を展開するライン

 

メゾン マルジェラの象徴的なステッチ「4本ステッチ」の秘密

メゾン マルジェラといえば、「4本の白いステッチ」が特徴的なブランド。
タグやロゴがなくても、これを見ただけで「マルジェラの服だ」と分かるほど、ブランドのアイコン的ディテールになっています。
今回は、マルジェラの4本ステッチの意味や特徴について詳しく解説していきます

  • 匿名性: デザイナーの名前を前面に出さないことで、服そのものの価値を重視する。
  • シンプルさ: 無駄な装飾を省き、本質的な美しさを追求する。
  • 手仕事感: 手作業で縫い付けられたような、温かみのある印象を与える。
  • 実はタグが「取り外せる」構造になっていて完全にブランドの痕跡を消すことができるんです。

4本ステッチがあるアイテムの種類

現在では、4本ステッチはメゾン マルジェラの定番ディテールとして幅広いアイテムに採用されています。

🧥 ジャケット・コート → 背面の襟下や背中にステッチ

👕 Tシャツ・ニット → 背中の中央部分にさりげなく配置

👖 デニム・パンツ → ウエストの後ろ部分にステッチ

👜 バッグ → 「5AC」や「グラムスラム」などの人気バッグにも採用

👟 シューズ → 靴のかかと部分に施されることも

メゾン マルジェラの人気アイテム:時代を超えて愛される名品たち

① 足袋ブーツ(Tabi Boots)


※三越伊勢丹HP引用

マルジェラといえばコレ!唯一無二の「足袋デザイン」日本の伝統的な履物である足袋をモチーフにしたブーツは、マルジェラの定番アイテムです。

1989年のブランド初コレクションから登場し、今なおファッション界で愛され続けています。

特徴

✔ 足袋のようなつま先が特徴的で、独特なシルエットを生み出しています。

✔ ヒールの高さや素材のバリエーションが豊富

✔ 履き心地がよく、意外と合わせやすい

②グラムスラムバッグ(Glam Slam)


※三越伊勢丹HP引用

雲のようなフワフワ感!マルジェラの新定番バッグ
2018年に登場して以来、瞬く間に人気となった「グラムスラム」
まるで雲のように柔らかいキルティング素材が特徴で、近年特に人気を集めているバッグです。

特徴

✔ フワフワしたキルティングレザーの質感

✔カジュアルなデニムスタイルにも、モードなコーデにもマッチする万能アイテムです✨

✔ ショルダー / クラッチ / トートと使い方が多様

③5AC(ファイブエーシー)バッグ


※三越伊勢丹HP引用

マルジェラのバッグといえば、「5AC(ファイブエーシー)」が代表格。

アノニミティ・オブ・ザ・ライニング(ライニングの匿名性)というコンセプトを追求しており、内側のライニング部分を外に出すことでシルエットを変えられるユニークなデザインが特徴です。

👀 特徴

✔ 2WAYで楽しめるデザイン

✔ トート・ショルダー・ミニサイズといったバリエーションも豊富で、オフィスでもカジュアルでも使いやすい万能バッグ

✔ 内側にブランドタグが隠されたディテール

メゾン マルジェラの価格帯は?

メゾン マルジェラのアイテムは、その独創的なデザインと高品質な素材で知られており、高級ブランドに分類されます。

具体的な価格帯は、アイテムの種類や素材、デザインによって大きく異なりますが、おおよその目安としては以下のようになります。

シューズ|足袋ブーツ&スニーカー

🔹 足袋(Tabi)シリーズ

足袋ブーツ(Tabi Boots):約12万〜20万円

足袋バレエシューズ: 約8万〜12万円

足袋スニーカー(Tabi Sneakers):約6万〜9万円

マルジェラの代表作「足袋」シリーズは、素材やデザインによって価格が変動します。

特にブーツはレザーの種類や仕立てにこだわりがあり、10万円以上が相場。

スニーカーやバレエシューズは比較的手が届きやすい価格帯です。

バッグ|5AC・グラムスラムが人気

🔹 人気バッグの価格帯

5AC(ファイブエーシー)ミディアム: 約20万〜30万円

5AC ミニバッグ: 約15万〜20万円

グラムスラム(Glam Slam):約15万〜30万円

バッグは比較的高価格帯ですが、ミニサイズのものなら15万円前後で手に入ることも。

5ACやグラムスラムは、シンプルながらもマルジェラらしいデザインが魅力です✨

アパレル

🔹 トップスの価格帯

Tシャツ(4ステッチ / ナンバリングタグ付き):約3万〜6万円

スウェット・パーカー: 約6万〜10万円

カーディガン・ニット: 約8万〜15万円

Tシャツやスウェットは比較的手が届きやすい価格帯。

特に4ステッチが施されたシンプルなTシャツは、3万円台から購入可能です✨

一方、カシミヤや上質なウールを使用したニット系は、10万円前後になることが多いです。

🔹 パンツ・デニムの価格帯

デニムパンツ: 約8万〜15万円

スラックス・ワイドパンツ: 約7万〜12万円

マルジェラのデニムはヴィンテージ加工や再構築デザインが多く、価格もやや高め。

特にリペア加工やダメージデニムは10万円以上になることもあります。

小物|香水・財布・アクセサリー

🔹 小物の価格帯

財布・カードケース: 約5万〜10万円

キーケース・キーホルダー: 約3万〜6万円

ベルト・キャップ: 約4万〜8万円

• フレグランス(香水): 「REPLICA」シリーズのオードトワレで1万円台から、その他の香水で2万円台

Maison Margiela(メゾン マルジェラ)が購入できる場所

・メゾン マルジェラ公式サイト:https://www.maisonmargiela.com/

全国の直営店:https://www.maisonmargiela.com/ja-jp/stores

・高級百貨店:阪急・西武・伊勢丹・大丸など

Maison Margiela(メゾン マルジェラ)まとめ

私自身もマルジェラの服を愛用しています。
初めてマルジェラの服を着た時の衝撃は、今でも忘れられません。
それまでのファッションの概念が覆され、新しい世界が開けたような感覚でした。
マルジェラの服を着ていると、心が自由になるような気がします。
既成概念にとらわれず、自分らしく生きる勇気をもらえる、そんな存在がマルジェラの服なのです。

「トレンドを超えて、ずっと着られるモードなアイテムが欲しい」
「ロゴよりもデザインで語るブランドが好き」
そんな人には、メゾン マルジェラをお勧めします。
ぜひ、お気に入りのマルジェラアイテムを見つけて、ファッションに取り入れてみてください!




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