皆さん、こんにちは!ファッションが大好きなあなたへ。
今日は、私がずっと愛してやまないブランドのひとつ「JIL SANDER(ジルサンダー)」について語らせてください。
ミニマリズムがトレンドを超えてカルチャーとなった今、その火付け役とも言えるジルサンダーは、やっぱり特別な存在です。
ミニマリズムの極み。シンプルなのに、なぜこんなに惹かれるのか?
そんなJIL SANDER(ジルサンダー)の魅力や特徴・歴史・押さえておきたい名品達について深掘りしていきます!
JIL SANDER(ジルサンダー)ってどんなブランド?
JIL SANDER(ジルサンダー)は、ドイツ出身のファッションデザイナー、ジル・サンダーによって設立されたラグジュアリーファッションブランドで、「ミニマリズムの代名詞」とも言われています。
「Less but better(少ないことは、より豊かである)」
– 余計な装飾を省き、シルエットと素材の美しさで魅せる「静かで力強い」ミニマルな美学が軸。
JIL SANDER(ジルサンダー)ブランドの歴史と現在
■ ブランドの基本情報
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創業年:1968年
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創業者:ジル・サンダー(Jil Sander)
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本拠地:ドイツ・ハンブルク(現在はイタリア・ミラノが拠点)
- ジャンル:ラグジュアリー/ミニマルファッション
ブランドの歴史(年表)
■ 1968年:ブランド設立
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ドイツ・ハンブルクでジル・サンダーが**自身の名を冠したブランド「Jil Sander」**を創業。
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当時はまだ珍しかったミニマルなデザインが特徴。キャリアウーマン向けの端正で機能的な服が評価され始める。
■ 1973年:初のコレクションを発表
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パリで初のランウェイショーを開催。反応は当初冷ややかだったが、のちにその時代を先取りしたシンプルさが評価される。
■ 1980年代:急成長期
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ブランドの知名度がドイツを超えてヨーロッパ中に広がる。
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シグネチャーとなる「ミニマル・エレガンス」が定着。
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ハイファッション市場での存在感を高める。
■ 1989年:株式上場
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ジルサンダーはフランクフルト証券取引所に上場。ファッションブランドとしては異例の成功例となる。
■ 1999年:プラダ・グループによる買収
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イタリアのプラダ・グループが75%の株式を取得。ラグジュアリーブランドとしてのグローバル展開を加速。
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しかし、経営方針の違いから創業者のジル・サンダーが辞任(これがファンに大きな衝撃を与える)。
■ 2003年:ジル・サンダー、一時復帰
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プラダとの対立が一時解消し、ジルがデザイナーとして復帰。
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しかし、わずか半年後に再辞任。以降、ジル本人の不在が続く。
■ 2005〜2012年:後継デザイナーたちの時代
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ラフ・シモンズ(Raf Simons)がクリエイティブ・ディレクターに就任(2005年〜2012年)。
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ジルのミニマリズムを継承しつつ、より前衛的なアート性を注入。
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この時期、ブランドの再評価が進み、「ミニマルモードの再定義」として注目される。
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2012年、ジル・サンダーが再び復帰。
■ 2013年:ジル・サンダー、最終的に退任
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短期間の復帰後、ジル本人が完全にブランドから引退。ブランドの名は残るが、彼女自身の関与は終了。
■ 2017年〜現在:ルーシー&ルーク・メイヤー夫妻による再生
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元ディオールやシュプリームで活躍したルーシー&ルーク・メイヤー夫妻がクリエイティブディレクターに就任。
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ミニマルな美学を継承しつつも、有機的で人間味のあるデザインへとアップデート。
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アークテリクスやユニクロ(+J)などのコラボレーションで、若年層や新しいファン層を獲得。
デザイナー JIL SANDER(ジルサンダー)、その魅力的な歴史を紐解く

本名:Heidemarie Jiline Sander(ハイデマリー・ジリーネ・サンダー)
生年:1943年11月27日(ドイツ・ハンブルク生まれ)
国籍:ドイツ
愛称:ミニマリズムの女王、クイーン・オブ・リーン(Queen of Lean)
JIL SANDER(ジルサンダー)の年表
1943年11月27日 |
ドイツ・ハンブルクに生まれる。父親は眼科医。 |
1960年代前半 |
アメリカの UCLA に留学し、テキスタイルとファッションを学ぶ。 |
1960年代半ば |
ハンブルクのファッション誌『Petra』でファッションエディターとして働く。 |
1968年 |
ハンブルクに自身のブティックをオープン。これが後のブランド「JIL SANDER」の始まり。 |
1973年 |
パリで初のプレタポルテコレクションを発表。ミニマルなデザインで注目を集める。 |
1997年 |
ブランドが好調で株式上場。世界的な評価を得る。 |
1999年 |
プラダグループに買収される。ジル・サンダーはクリエイティブディレクターとして残るが、方向性の違いで2000年に退任。 |
2003年 |
プラダとの和解により一時的に復帰。しかし再び2004年に辞任。 |
2009年 |
ユニクロとコラボライン「+J(プラスジェイ)」を発表。世界的な話題となる。 |
2011年 |
+J 終了。数年の沈黙の後、ブランド「JIL SANDER」に再び戻る。 |
2012年 |
ブランドから完全に引退。その後、表舞台からは離れる。 |
2020年 |
ユニクロと「+J」を再び発表(復活)。翌年2021年に終了。 |
JIL SANDER(ジルサンダー)特徴と魅力
1.ミニマルなのに圧倒的にエレガント
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無駄を極限まで削ぎ落としたデザインは、一見シンプルですが、**“計算された美”**で構築されています。
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特にコートやシャツなどは、ラインの美しさとバランス感が際立ちます。
「何もないようで、すべてがある」
—— そんな服作りが、ジルサンダーの真骨頂。
2.素材へのこだわりが尋常じゃない
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ウール、カシミア、シルク、上質なコットンなどを使用。
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細部まで妥協しないテーラリング。着るだけで姿勢が正されるような仕立て。
3. タイムレスなデザイン
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一時的なトレンドに流されず、数年後も着られるデザイン。
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シンプルであるがゆえに、どんなスタイルにも応用可能。
流行りを消費する服ではなく、人生に寄り添う服。
4. ジェンダーレスな印象
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男性にも女性にも似合うデザインが多く、中性的な雰囲気。
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モードすぎず、ビジネスにもカジュアルにも馴染む。
JIL SANDERの代表的なライン一覧
1. JIL SANDER(メインライン)
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内容:ブランドの中核をなすコレクションライン。メンズ・ウィメンズともに展開。
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特徴:
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ラグジュアリー素材 × 完璧なカッティング
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派手さはないが極めて洗練されたデザイン
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ミニマリズムの真髄を体現
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価格帯:高価
アウター(コート・ブルゾン)
¥200,000〜¥600,000
カシミアやヴァージンウールなどの高級素材。比翼や構築的フォルムが特徴。
ジャケット / テーラード
¥180,000〜¥450,000
フォーマルかつミニマル。細部の完成度が非常に高い。
シャツ / ブラウス
¥60,000〜¥120,000
シンプルながらもラインと質感で勝負。ユニセックスな雰囲気。
パンツ / スカート
¥70,000〜¥140,000
美シルエットと動きやすさを両立。長く履けるデザイン。
ニット / セーター
¥80,000〜¥200,000
シルク混、カシミア100%など。シンプルでも存在感あり。
2. JIL SANDER+(ジルサンダー プラス)
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登場年:2019年秋冬より本格始動
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特徴:
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「自然との共生」や「アウトドアライフ」をテーマにしたカジュアルライン
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ダウンジャケットやテック素材、機能性重視のアイテムが中心
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ミニマル×アウトドアという新しい提案
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価格帯:ミドル〜ハイ
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アウター:¥100,000〜¥300,000
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パンツ・トップス:¥40,000〜¥120,000
※機能性素材(ナイロン、撥水加工など)を使ったアイテムが多く、都会的アウトドアスタイルに人気。
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3. +J(プラスジェイ)/ユニクロコラボ
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開始年:2009年(2020年に復活)
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特徴:
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ユニクロとジル・サンダー本人によるコラボレーション
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手に届く価格でジルサンダーの世界観を再現
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シャツ、アウター、パンツなどシンプルで高機能な日常服が中心
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価格帯:低価格
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アウター:¥10,000〜¥20,000
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シャツ・ニット:¥3,000〜¥8,000
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パンツ:¥4,000〜¥7,000
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4. コラボレーション(例:アークテリクス)
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内容:アウトドアブランド「Arc’teryx(アークテリクス)」との限定コレクション(JIL SANDER+の延長)
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特徴:
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ハイテク素材 × ミニマルなデザイン
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都会と自然をつなぐ新たな機能服
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人気:極めて高く、即完売するモデルも多数
JIL SANDER(ジルサンダー)の人気アイテム:時代を超えて愛される名品たち
1. テーラードコート

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特徴:端正なシルエット、構築的な肩、比翼仕立てなどミニマルの極み。
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人気理由:オン・オフ問わず着用可能。高級ウールやカシミア素材が多く、長く愛用できる。
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代表モデル:「クラシックチェスターコート」「ラップコート」
2. コットンシャツ / ブラウス

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特徴:余計な装飾が一切なく、美しい直線と縫製が魅力。
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人気理由:オフィススタイルはもちろん、モードな着こなしにも対応。
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ユニクロ +J シャツもこの流れを汲む人気アイテム。
3. テーパード・ストレートパンツ

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特徴:腰回りの立体感やセンタープレスが特徴。裾まで美しいライン。
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人気理由:脚を長く、すっきりと見せる。ミニマルでコーデを引き締める必須アイテム。
4. タングルバッグ(TANGLE BAG)

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特徴:革紐のような“ねじりコード”が印象的なショルダーバッグ。
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人気理由:必要最小限のデザインにジルサンダーらしさが詰まっている。
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サイズ展開:ミニ〜ラージまで豊富。ユニセックスで人気。
5. レザーフラットシューズ / スリッポン

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特徴:ミニマルなフォルムに滑らかなカーフレザー。上品かつ抜け感あり。
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人気理由:実用性と洗練を兼ね備えた「履くだけで完成する靴」。
JIL SANDER(ジルサンダー)まとめ
一言でまとめると…
「語らずして美しい」
それがJIL SANDERというブランドです。
静かなるラグジュアリーをまとう人のための服。
多くのブランドが“足し算”で勝負する中、ジルサンダーは“引き算”の美学で世界中にファンを持ちます。
「語らない美」をまとう服。「シンプルなのに印象的」「主張しないのに忘れられない」——それがこのブランドの真の魅力です。
・メゾン マルジェラ公式サイト:https://www.jilsander.com/ja-jp/
・高級百貨店:阪急・西武・伊勢丹・大丸など
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