執筆者の自己紹介

狂気と美の天才デザイナー・ジョン・ガリアーノという伝説



皆さん、こんにちは!ファッションが大好きなあなたへ。

ファッションの歴史に名を刻む「天才デザイナー」と聞いて、誰を思い浮かべますか?

アレキサンダー・マックイーン?カール・ラガーフェルド?それとも…ジョン・ガリアーノ?

彼の名は、華麗で演劇的なオートクチュールの世界を象徴する存在。

90年代〜2000年代初頭のディオールを一度でも目にしたことがある人なら、その記憶の中に”ジョン・ガリアーノの魔法”が残っているかもしれません。
今回は伝説のデザイナー”ジョンガリアーノ”について紹介したいと思います。

破天荒な天才、ジョンガリアーノの原点・歴史


※画像引用 ファッションプレス

名前:ジョン・ガリアーノ(Juan Carlos Antonio Galliano)

生年月日:1960年11月28日

出身地:ジブラルタル

1960年〜1983年|幼少期〜学生時代

  • 1960年11月28日

     ジブラルタルで生まれる。

     幼少期にイギリス・ロンドンへ移住。スペイン系とイタリア系の血を引く。

  • 1970年代後半〜1980年代初頭

    ロンドンの名門セントラル・セント・マーチンズで学び、1984年に卒業コレクション「Les Incroyables」で鮮烈なデビューを果たします。

    このコレクションがファッション界に「ただ者ではない才能」を印象付け、一躍注目の存在に。

    その後、自身のブランド「ジョン・ガリアーノ」を立ち上げ、独自の演出力とストーリーテリングで評価を高めていきます。

1990年〜1995年|苦闘の時代とパリ進出

  • 1990年代前半

     自ブランドでコレクションを続けるも、経済的困難や支援不足により活動が停滞。

     ロンドンからパリに活動拠点を移す。

  • 1995年

     ベルナール・アルノー(LVMH会長)の支援を受け、ジバンシィ(Givenchy)のデザイナーに就任(英国人として初)。

1997年〜2010年|ディオール黄金期

  • 1997年〜2000年代中盤

    クリスチャン・ディオール(Christian Dior)のデザイナーに大抜擢ここから、ガリアーノの名は世界中に轟くことに。
    オートクチュールとプレタポルテの両方を手がけ、ブランドのイメージを一新。

    ガリアーノのディオールでのコレクションはまさにランウェイはショーというより「劇場」。

    19世紀のロシア貴族、エジプトの女王、マリー・アントワネット…世界各国の歴史や文化をモチーフにしたコレクションは、圧倒的な美意識と圧巻のディテールで観る者を虜にしました

2011年|スキャンダルと解雇

  • 2011年2月

     パリのカフェで反ユダヤ的な差別発言をし、警察沙汰に。

     ディオールおよび自身のブランドのデザイナー職を解雇される。

     業界から事実上の追放となり、表舞台から姿を消す。

2014年〜現在|マルジェラでの再生

  • 2014年10月

    Maison Martin Margiela(現:Maison Margiela)のクリエイティブ・ディレクターに就任。

    匿名性と脱構築を重視するマルジェラと、感情的でドラマティックなガリアーノ──対照的な両者の融合は業界の注目を集める。

    マルジェラでの初コレクション「Artisanal(アーティザナル)」を発表。

    マルジェラらしい構築的なフォルムに、ガリアーノの感情的な美が重なり、唯一無二の作品群が誕生。

    ファッションに「再起」というテーマをもたらした彼の復活は、まさに伝説の続きでした。

  • 以降現在に至るまで

    マルジェラで、オートクチュールに近い実験的コレクションや、アヴァンギャルドな提案を継続。

    再起を果たし、「ファッション界の伝説」として新しいフェーズを歩む。

ガリアーノの「伝説的」とされる作品やコレクションを紹介

【ディオール時代の代表作】(1997年~2011年)

1. Dior Haute Couture Spring 1998

  • 特徴:東アジアの文化、特に中国のチャイナドレス(チーパオ)や京劇をインスピレーションにした壮麗なコレクション。

  • 見どころ:刺繍、サテン、金糸を贅沢に使った豪奢なドレス。大胆なヘッドピースや、舞台のような演出も話題に。

  • 評価:「ファッションショーを演劇へと昇華させた」と称される伝説の一つ。

2. Dior Haute Couture Fall 2004(ロシアン・コレクション)

  • 特徴:19世紀ロシア貴族の衣装、皇帝の装飾美を反映。

  • 見どころ:毛皮、ビーズ、金装飾、重厚なベルベット素材を用いたリッチな構成。

  • 演出:バレエ音楽が流れる中、モデルがまるでロシア皇后のように登場。

3. Dior Haute Couture Spring 2007(エジプシャン・コレクション)

  • 特徴:古代エジプトの神話や女王クレオパトラを彷彿とさせるテーマ。

  • 見どころ:黄金のヘッドピース、刺繍チュール、ピラミッド型シルエットなど。

  • 評価:「考古学とモードの融合」と評された歴史的ショー。

4. Dior Haute Couture Spring 2010

  • 特徴:クリスチャン・ディオールが愛した“花”をテーマにしたコレクション。

  • 見どころ:チューリップやカーネーションを模したシルエット、ドレーピング、カラーリング。

  • 評価:「ガリアーノ版“New Look”」と高く評価された。

【メゾン・マルジェラ時代の代表作】(2015年~現在)

5. Maison Margiela Artisanal Spring 2015(復帰第1弾)

  • 特徴:ガリアーノのカムバックを告げる記念すべきコレクション。

  • 見どころ:構築的なカッティング、アノニマスな仮面、再構築されたヴィンテージ。

  • 評価:マルジェラの精神を損なわず、ガリアーノ流の詩的な美が融合。

6. Maison Margiela Artisanal Fall 2018 “Decortiqué”

  • 特徴:ガリアーノ独自のテクニック“デコルティケ(=解体)”を駆使。

  • 見どころ:ジャケットやドレスの骨格を露出させるような再構築的デザイン。

  • 評価:モードの新しい可能性を提示したとして批評家から絶賛。

7. Maison Margiela Artisanal Spring 2020

  • 特徴:戦後ファッション、軍服、民族衣装をミックス。

  • 見どころ:クラシックな美学を現代的に分解・再編集したガリアーノらしい知的でアヴァンギャルドなコレクション。

最後に──ガリアーノが教えてくれたこと

ジョン・ガリアーノのキャリアは、まさに光と影、美と狂気、創造と破壊が同居するドラマ。

パリコレで最も観客を沸かせた男は、一度すべてを失いながらも、再び創造の世界に戻ってきました。

彼の服を通して私たちは、ただの衣服以上の「物語」や「魂」に触れてきました。

現在の彼は、かつての派手な演出から一転し、より静かな情熱と知性でモードを表現しています。

マルジェラでの仕事を通じて、「沈黙の中にある美しさ」や「再生のデザイン」を体現し続けているのです。

一度目にすれば、きっと“モードの魔術師”と呼ばれる理由がわかるはずです。




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA